【留学レポート】 サラワク大学 文学部比較文化学科3年 F.Y 2018年6月

2018年06月04日

今回が2017年度サラワク大学交換留学最後のレポートとなります。現在先月26日からの20日間のテスト期間中です。普段は期末考査前に1週間程の勉強期間があるそうですが、今学期はラマダン(イスラム教徒の約1ヶ月の断食)とハリラヤプアサ(ラマダン明けのお祝いの日、日常会話では省略してハリラヤと言うようです)の日程によりその勉強の期間が設けられていません。また6月1日、2日はボルネオ島先住民族のお祭りハリ・ガワイで5月31日の夜から爆竹や花火の音が聞こえ盛り上がっていました。また先月は5年に一度の総選挙で60年ぶりに政権が交代し、とても話題になっていました。選挙の結果により2日間の祝日が与えられたのですが、サラワク州は自治権があるため他のマレーシア諸州とは別日にその祝日が設けられ学内では混乱が起き、授業があるのかどうかクラスメイトや先生とずっとメッセージのやり取りをしていました。

かなり前置きが長くなりましたが今回は私がこちらで取った授業について書きたいと思います。

前期は英語、マレー語、Appreciation of Malaysian Culture and Ethnicity、Introduction to Linguisticの4つ、後期は2つの英語、マレー語、Language Variation、Popular Cultureの5つ計9つの授業を取りました。英語は主に教科書に沿って進められ、グループで課題・発表という形が多く授業内でマレー語を使われることも然程ありません。グループ課題のチャットがマレー語ということはありますが、私が今まで入ったグループでは必ず1人は英語で大切なことを伝えてくれる友人がいました。マレー語は前期も後期も想像以上に先生がマレー語を使うので授業中は集中を途切らせないよう必死でした。ですが後期はかなり先生が気にかけてくれてテスト前は先生の横にぴったり座りエッセイの添削をしてもらいました。Appreciation of Malaysian Culture and Ethnicityは全て課題がグループでした。一緒に授業を取っていた北九大生2人とちょうど私達と同じ時期に授業に参加したバングラデシュからの留学生でグループを組めたので1ヶ月到着が遅れた私でも授業の内容が分からなくて大変ということはありませんでした。Introduction to Linguisticは、私の所属する学部(Faculty of language and communication)1年生の授業でコースメイトが私と同い年か一個下の子達ですごく活気のあるクラスでした。ですが、担当の2人の先生のうちの1人が課題の提示後に到着・参加したにも関わらず全くそれについて説明をしてくれず、いつもよくしてくれるクラスメイトと一緒にもう一方の先生のオフィスを訪れた際にも留学生の存在を聞いていないと少し怒っているような感じで話をされ大変気分が悪かったです。結局その友達のグループに入れてもらい何とかその問題は解決しましたが来期は違う先生の授業を選ぼうと強く思いました。

二学期のLanguage Variationも所属学部1年生の授業だったので凄く受けやすかったです。また私を含め交換留学生が3人その授業を取っているのですが先生がとても私達を気にかけてくださり、授業の時間外で週に1度チュートリアルクラスを行なってくれたり、その度に生活やビザの件について色々と心配してくださりこのクラス、この先生で良かったな、前期に出会いたかったなと思いました。Popular Cultureは私が唯一取った2年生のクラスでした。授業自体は3時間と設定されていますが実質1時間から1.5時間くらいで終わり、内容も講義型ではあるものの先生から質問が投げかけられたり日本のことについてよく聞かれる授業でした。またこの授業の評価の一つでマレーシアと日本のfolk cultureについてグループで発表する機会があり、グループメイトと桃太郎の劇をしたりおにぎりを作ったり楽しむことができました。

ビザのために出発が遅れ、ビザ無しの渡航、到着後もビザ無しでの長期滞在とその面についてはかなり心配が多かったです。こちらにきて学んだことのうちの一つで、オフィスには早く行った方がいいということです。こちらの人はメッセージアプリでのやりとりを好む人が多くメールでスタッフと連絡を取ったのはファイル添付のためだけでした。そのため、公私混同しているからかあまりメッセージで送った内容が重く考えられてないように感じました。重要な内容は特にオフィスに直接赴き話をした方が早いと思います。このような心配がありましたが、何よりサラワクの人たちのあたたかさにいつも助けられていました。友人はよく遊びやイベントに誘ってくれますし、学内でも名前を呼んで挨拶をしてくれます。見知らぬ人でも目が合うと笑いかけてくれる日常が今は少し恋しくなりそうです。

残り1週間程で帰国ですが、サラワク大学で過ごせた期間が帰国後キラキラした思い出に、またこれからの大学生活、卒業後にも少しでも生きたらいいなと思います。

image1 (13)                 雨季が終わった後の夕方の景色