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【留学レポート】マカオ大学 文学部比較文化学科4年 H.T 2019年5月

2019年05月07日

こんにちは。5月分レポートを担当する高原飛来です。マカオ大学での留学生活も残り1ヶ月となり、去年の8月何もわからないまま留学生活をスタートした自分と今現在の自分を比べながら精神面、語学面、人間性の成長をひしひしと感じています。

今年の5月1日は日本にとってとても大切で記憶に残る日だと思います。30年間の平成という時代が幕を閉じ、令和という新たな時代が幕が開かれ、多くの人が祝福と共に駆け出していこうとしています。新時代の幕開けを日本で迎える事が出来なかった事は心残りですが、他の人が味わえない様な素晴らしい、価値のある体験を約10カ月の留学生活で体験する事が出来たため、全くもって悔いはありません。新時代を日本以外で迎えるレア感も密かに楽しんでいました。

それはともかく、今回は4月中旬のイースター期間に訪れたフィリピンのセブ島旅行と留学生活の総括をしていきたいと思います。多少長めになるかと思いますがどうかお許しください。

マカオはポルトガルの植民地であった経緯から、アジア圏にも関わらずイースター祭が開催されていました。それに伴い、大学の講義も5日間程休校になったため、カーポベルデ人、マカオ人の友達と1週間のセブ島旅行を決行しました。日本人にとってセブ島は馴染みの深い場所だと思います。多くの日本人が英語学習のためにセブ島での短期留学を行うため、今回の旅行でも多くの日本人を見かけました。日本語を耳にすると反射的に耳を傾けてしまうため、日本人である自覚とアイデンティティーの強さを再確認するいい機会になっています。

セブ島では、透き通る程美しいビーチを持つ島や神秘的な滝を訪問し、シュノーケリングや日光浴を楽しむと同時に、ジンベイザメとの遊泳を通して環境保護の重要性を再認識した事で、日常生活でより環境保護に気を配る様になりました。海外旅行では必然的にトラブルが発生すると思いますが、今回発生したトラブルは人生でトップ3に入るほどの大事件だったため、対処に困りましたが、とてもいい人生経験になりました。また、現地の方々のフレンドリーさや優しさに毎日触れる事でさらに自分の考えや価値観に大きな変化を施す事ができ、友達との仲をより深める素晴らしい旅行になりました。

ここからはマカオ大学での留学生活、休暇中での海外旅行を中心に留学生活を簡単に総括していきます。1つ目は、”英語は自分次第で上達する”という事です。多くの人が英語はカナダ、アメリカの様な英語圏でないと上達しないと考えているかと思いますが、私は違うと思います。私がこの留学生活を通して心がけていた事は、全て英語で思考し、間違いを気にせず話すという事です。心をopenな状態に保ち、自分から積極的に話を持ちかける事、何でも躊躇せず参加し、取り組む事も同様に心掛けていました。そのおかげで、今では頭で一旦文章を作る事なく、反射的に英語がスラスラと話せる様になりました。旅先で出会った英語ネイティブの方々とも隔たりなく会話、時には議論もできる様になり、「あなたの英語は素晴らしい。どうやって勉強したの?」と言われる程に成長しました。まだまだ改善すべき所は沢山ありますが、留学前に予想していた英語力を遥かに超える英語力を身につける事ができた事で、自分の英語力に自信が持てる様になりました。マカオ大学の素晴らしい点は、中国語も同時に上達できる点です。今まで全くもって知らなかった中国語も、日々の努力と共にネイティブの友達の力を借りながら中国語学習に楽しさを見出す事ができました。中国語もスラスラと喋れる様になりたいという思いが強くなり、帰国後も勉強するつもりです。

2つ目は、精神面、人間性の変化です。留学当初は同じアジア圏とはいえ、文化や言語が一切異なる場所に身を置く事によって精神的にも身体的にも難しい時間を過ごしました。日本では当たり前の事が当たり前ではない状況に直面した際は今まで積み上げてきた価値観に罅が生じる事で疑問が浮かび、毎日悩まされる日々でした。しかし、次第に文化の違いとして受け入れる事が出来る様になり、固定観念で作られた価値観に生じた罅に新たな価値観を埋め込む事で、多様性に富んだ柔軟性のある価値観を形成する事に成功しました。形成された新しい価値観を外部から再度遮断するのではなく、openに保つ事で他文化を享受できる、豊かな人間性を構築できました。

多様性に富んだ価値観を形成するにあたって重要な役割を果たしたのが、海外旅行です。8月に留学生活をスタートさせてから幸運な事に、今までで計8カ国を訪れる事ができ、それぞれ異なる文化や思考を持つ人々に積極的に触れ、現地で見聞きした事、実際肌身を通して体験した事を無駄にする事なく吸収する事で、世界には様々な文化や制度、価値観が存在し、自分の価値観を通して発生した偏見をそのまま当てはめる事、押し付ける事は無責任だと学びました。帰国前に足を運ぶ予定の上海、ベトナムでも新しい事にチャレンジし、人間性を深めたいと思っています。

まだまだ皆さんにお伝えしたい事が沢山あり、物足りない気持ちでいっぱいですが、これら2つの点が皆さんに最も共有したい点です。最後に、マカオ大学に留学できた事、国籍問わず沢山の友達に囲まれ、素晴らしい日々を過ごした事、言語面だけでなく人間的にも成長できた事、これら全て留学なしでは体験できなかった事です。留学を支えてくれた母親や親戚、友達への感謝の気持ちを忘れず、残り1ヶ月精一杯頑張りたいと思います。