【留学レポート】 王立プノンペン大学 外国語学部国際関係学科3年 M.K 2019年11月
2019年11月05日
王立プノンペン大学の留学レポートを書かせていただきます。派遣第一号の、国際関係学科三年K・Mです。カンボジアに来て約一か月がたちましたが、こちらでは驚くことばかりです。今回は私がここ一か月で驚いた、①交通手段②英語教育③大学制度④北九州市とプノンペンの関係についてご紹介していこうと思います。
まず移動手段についてです。東南アジアでは、バイク移動が主流で国民のほとんどがバイクを使って移動します。バイクを持っていない人は自転車か、トゥクトゥクという乗り物を使います。電車やバスはありますが、本数も少なく街中に通っていないので私は使ったことがありません。驚くことに、高級な日本車も街中を走っています。ただ、交通ルールがないに等しいので、早朝と深夜以外はもうカオスです。信号を守るのは高級車くらいなので、交通量の多くなる夕方くらいには道路の真ん中に警察官が立って、交通整備をしている状態です。バイクは免許がなくても購入できるらしく(法律上では一応免許が必要らしいです)、十歳くらいの男の子がバイクに乗って運転しているのは当たり前の光景です。私が一番驚いたのが、歩道が少ないことです。存在はしていますが、渋滞になると歩道の上をバイクが通ったりするのでほとんど無いに等しいです。カオスな道路を自転車移動するのは本当に危険で正直すごく怖いですが、常に渋滞している状態でそもそも車両のスピードはかなり遅く、スピードのせいで事故を起こすことはないかなと思います。どのようにトゥクトゥクを呼び出したりするのかは、また別の記事で書かせていただきます。
次に、英語教育についてです。カンボジアの公用語はクメール語なのですが、首都であるプノンペンでは多くの人が英語を話すことができます。例えば、私の大学の授業は全部英語ですし、参考文献や教科書もすべて英語です。特に若い子は英語がペラペラなので、クメール語が話せないからと言って困ることはありません。私もカンボジアの英語力の高さに驚きましたが、恐らく、ポルポト政権時代に多くの知識人が虐殺にあい、翻訳者や翻訳本などが発展せず、英語の本などを使わざるを得なかったため高い英語力が備わったのではと思いました。実際本屋には、クメール語の本の比率と同じかそれ以上の英語の本が存在しています。また、首都にはたくさんの格安な語学学校があり、200ドル出せば約50時間、ネイティブスピーカーの英語を勉強できるようです。手軽に英語を学べるのがこの国の良さだと思います。
次に、大学の制度についてです。日本では一時限は約九十分で、間に十分くらいの休憩をはさんで次の授業に行くという形ですが、この大学では、朝・午後・夜の三つのシフトに分かれています。朝は7:30~11:00、午後は14:00~17:00、夜は17:30~20:00という時間です。もちろん授業の間には二、三十分の休憩があります。ただ、自由に授業を取るスタイルではなく、学年ごとにとる授業がすべて決まっていて、普通の学生は毎日授業があるようです。高校生の授業を思い出してください。学年とシフトごとにクラスが決まっていて、委員長のような存在の人もいます。私は留学生なので週二回ですが、他校の日本人留学生は毎日授業に行っているようです。ちなみにクメール語の授業も取っているのですが、詳細は次回に回したいと思います。
最後に北九州市とプノンペンの関係についてです。北九州市とプノンペンは姉妹都市で、北九州市はJICAさんと協力して、プノンペン市の発展に貢献しています。私がお聞きした限りでは、プノンペンの上下水道、ごみ処理、電気など生活に欠かせないものの技術を北九州市が提供しているそうです。先日、職員方と水道関係の見学に行かせていただいたのですが、今月の留学レポートでは収まりきらないので、北九州市とJICAさんが行っている活動に関しては次回以降、詳しくお伝えしていこうと思っています。
かなり長くなってしまいましたが、まだまだお伝えしていきたい情報がたくさんありますので、次回も私の留学レポートを楽しみにチェックしていただけたらなと思います。
写真は、プノンペンにあるイオンモールの写真です。現在カンボジアにはイオンモールが二店舗あり、日本食が沢山あって大変助かっています。イオンについてもまた次回以降ご紹介させていただきます。ご覧いただきありがとうございました。