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2024年12月【留学レポート】タマサート大学 外国語学部 国際関係学科 Y.O.

2025年01月21日

こんにちは。国際関係学科に所属しておりますY.O.です。タマサート大学での留学課程のうち半分が終了しました。12月の期末テストを乗り越え、現在は学期間の休暇を楽しんでいるところです。

この休暇を利用し、年末には友人たちとカンボジア観光に3日間繰り出しました。今回訪ねたのはアンコール・ワットを始めとした遺跡群でも有名なシェムリアップという街で、自然豊かで非常に穏やかな街でした。友人たちと街を散策したり、ツアーに参加して沢山の遺跡群へと足を運んだりなど、新鮮な経験が盛り沢山でとても充実していました。「現地の人を通してその地域の歴史に触れるという経験は、いつも面白いものだな」と改めて感じることができたので、これからもこのような機会を大切にしていきたいです。

さて、タマサート大学留学課程における前期を終えたということで、今回は私が受講していた講義についてご紹介したいと思います。私は現在国際関係学科に在籍する4年生の1人なのですが、留学時点で卒業に必要な単位はある程度確保していることもあり、今回の交換留学では単位交換の申請を行っていません(単位交換については、センターの職員さんや学科の先生方にも伺ってみるのが良いかと思います!)。この前提も踏まえつつ、今回のお話が皆さんの参考になれば幸いです。

私の所属はPBIC(Pridi Banomyong International College)におけるThai Studiesのコースです。主に留学生のために開かれた学部で、所属している学生たちの専門分野も様々です。また、留学生が多く所属しているということで、学部からのサポートが特に手厚いことも特徴だといえます。

Thai Studiesという名前の通り、タイの歴史や文化、経済発展やビジネスといった分野の講義を受講することができます。学部横断的な科目もありますので、様々な学部に所属する学生と関わりながら学ぶことができます。私が受講していたものは以下の通りです。

〇Elementary Thai

初級タイ語の授業です。タイ語の知識がない状態でも受講することができます。タイ文字の読み方や発音、簡単な文法についても解説して貰えるので、タイ語理解の第一歩としてはとても面白い授業でした。この授業で日常的にタイ語をスラスラ話せるようになる、というわけではありませんが、街の中で聞こえてくる単語にも分かるものが増えたので、よりタイの暮らしに馴染みやすくなったように感じています。

〇Economic Development of Thailand

タイの経済史について学ぶ講義です。現在のタイに至るまで、具体的には6世紀ごろから1990年代にかけての経済発展過程について、周辺地域や欧米諸国との関係性とも絡めながら読み解いていきます。タイの歴史について経済面から概観でき、またタイの外交戦略などにも触れることができたので、面白い授業でした。

〇Gender and Sexuality in Thailand

タイにおける性や性的指向の捉え方、及びそれに係る現代課題などについて、社会科学の観点から追っていく授業です。定期テストに加えて、グループプレゼンや課題などが定期的に用意されていたので、他講義との兼ね合いで少し苦労した部分はありました。しかし、講義構成や先生のお話は今期受けた中で一番面白く、分かりやすかったです。

〇Society and Culture of Thailand

タイの社会や文化について、様々な観点から触れられている講義です。先生が個性的で内容も興味深いのですが、終始話しが途切れないことに加え、ホワイトボードの板書を解読することが難しいことが多々あります。私の場合、テストが終わった今でも100%講義を理解できていたのかという点については、正直自信がありません笑

以上の4講義になります。タイという国を様々な観点から概観できるという点では、どの授業も大変興味深かったです。先生方の見解も面白く、比較的フレンドリーで話しかけやすい雰囲気なので、質問や相談はしやすいと思います。その一方で、先生方はご自身の講義に高いプライドを持っています(日本でお会いした先生方もそうですが、より感じ取りやすいと思います)ので、それらを受講したこと前提で求められるグループワークやプレゼンなどに対してはかなりストレートに、時には皮肉を効かせて批評されますし、コメントなども厳しめに感じられることが多いです。タイ人の友人に聞いたところ、タマサート大学にはゼミや研究室の概念がないようなので、一つひとつの授業におけるプレゼンを始めとした課題の負担が大きめになっているのは、この影響もあるのかなと感じました。

 

長くなってしまいましたが、今回のレポートは以上になります。どの科目も私自身の興味に従って受講しましたが、得られたものは多かったように感じます。以前にもお話ししたとおり、すべての授業は1コマ3時間で行われますので、1つの授業を掘り下げる形になります。長いようにも思われるかもしれませんが休憩時間も設けられていますので、実際のところ日本の大学の授業時間と大差ありません。英語の講義形態に慣れてきさえすれば(私にとっては一番難しい部分ですが笑)、心持ちにも余裕が出てくると思います。

タマサート大学に限らず、交換留学に参加される皆さんが、充実した学びを重ねられれば幸いです。読んでいただきありがとうございました。次回もお会いできましたら嬉しいです。

(タイのクリスマスイルミネーションとカンボジアのアンコール・ワット、夕日を添えて)