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【留学レポート】 タマサート大学 姫野パウラ由佳 2017年5月

 こんにちは。タマサート大学へ留学中の姫野です。5月に入り、タマサートでの生活もあっという間に残り1ヶ月弱になりました。今回のレポートでは、この留学生活の振り返りをしたいと思います。

 昨年8月8日にタイに着陸し、人生で初めての東南アジアでの一年間の留学生活が始まりました。タイに来てまず最初にショックを受けたのは、英語が思ったよりも通じなかったことです。タイの公用語はタイ語ですが、タイは観光が盛んで、大学の所在地も首都バンコクの近郊なので、英語も簡単に通じるだろうと思い込んでいました。タイに来て一日目、大学内のセブンイレブンで買い物をした時に英語が通じずショックを受けたのを覚えています。もちろん流暢な英語を話すタイ人も沢山います。それでも、タイ語訛りの英語を理解するのは、初めは苦労しました。

私はタイ語が全く話せなかったので、英語が話せない人とのコミュニケーションは苦労しました。少しだけ英語が話せるタイ人と話すときは、極力簡単な英単語で短く伝えようとしてみたり、私が言ったことを理解したような顔をして実は全然伝わっていなかったりと、意思疎通を図るうえで苦労したからこそ、タイ語を勉強するモチベーションが上がりました。約9ヶ月間タイ語を勉強していて、今では簡単な会話が少し出来るのと、レストランでのメニューが多少読めるくらいには上達しました。それでも、とっさにタイ語で何か言われたときに理解できないのは少し悔しいです。

タイ語を勉強しても、タイで生活しない限りは日常生活で役に立つことは殆ど無いんじゃないかと思うけれど、それでもタイ語を勉強する価値はあると感じます。タイ語は文字がまず違います。タイ語のアルファベットと読み方の規則を覚えるのに初めは苦労しますし、そこで挫折する人も中には居ると思いますが、そこを乗り越えた時に感じる達成感や、読み書き出来るようになってからわかる楽しさ、タイでの日常生活の利便性が上がることなどがメリットとしてあると思います。どの言語でもそうですが、タイ語にはタイ語特有の響きがあります。話せるようになると、タイの文化により深く馴染めるような感覚があります。

 

 東南アジアといえば暑い気候、スコールと甘い飲み物です。

私がタイに来た8月から10月くらいまでは雨季で、雨がたくさん降りました。東南アジアらしい、短時間の大雨が降ります。しかし雨季には頻繁に雨が降るにもかかわらず、傘を持ち歩いているタイ人を私は見たことがありません。(折り畳み傘をかばんに入れている人ならたまに居ますが)大抵は短時間で止む雨なので止むまで待てばいい、だから傘はいらないという考えなのだろうと思います。朝、天気予報をチェックして出かける時に傘を持つ日本人とは真逆ですね。雨季の後は乾季になり、1月くらいまでは雨もほとんど降らず気温も涼しくなります。3月に入ると気温が上がってきて雨もよく降るようになり、今はちょうど、一年でいちばん暑い時期です。タイの季節の変化はこのくらいで、日本の四季に比べると大した変化はないように思います。ずっと暑いので、一時は夏で時間が止まったような感覚にもなりました。

この暑い気候に欠かせないのが冷たいタイティーですが、これがとても甘いです。タイティーは絵の具で染めたような鮮やかなオレンジ色をしていますが自然な茶葉の色で、練乳や砂糖で甘く作られます。甘くないのがよければ甘さ控えめで作ってくれますが、甘さの基準が各店や作る人によって違うので、私はいろんな店の飲み物を試してみて、一番好みの味で作ってくれるところをリピートしています。

 

休暇にはよく旅行にも行きました。特に気に入ったのはタイ北部にある古都チェンマイで、一度目は11月、有名なランタン祭りに行き、二度目は2月、車両が新しくなったばかりの国鉄の寝台列車で行きました。チェンマイは14世紀から18世紀まで栄えたランナー王朝の首都で、バンコクに次ぐタイ第二の都市とされています。景観を保護するために建物の高さが制限されていて、日本の京都と似た雰囲気があります。

チェンマイには美しいお寺や国立公園があり、旅行先にはお勧めです。チェンマイの隣の県のチェンライまで足を伸ばすと、ゴールデントライアングルと呼ばれる、タイ・ラオス・ミャンマーの国境が一度に見渡せる場所があり、そこから国境を越えることもできます。他にもタイ北部は魅力的な場所が沢山あって、人生で何度かはまた行きたくなるだろうと思います。

 

 前期のセメスターでは、インドネシア人の女の子ニタとルームシェアしていました。以前のレポートでも書いたことがありますが、彼女はバリ島出身でイスラム教徒です。イスラム教徒の女性といえばヒジャブ(頭に覆う布)を身に着けているイメージですが、彼女は付けていませんでした。詳しいことは分かりませんが、ヒジャブを必ずしも身に着けなくてもいいという考えもあるようです。またイスラム教では、豚肉やお酒は禁止、1日5回お祈りをするなどの教えがあり、ニタは厳格に守っていたわけではありませんでしたが、彼女の信仰や習慣を理解、尊重しながら共同生活することは貴重な経験になりました。バリ島という有名な観光地に友人ができたことはちょっとした自慢で、いつか必ず行こうと思っています。

 

 4月には、タイの旧正月ソンクラーンを祝いました。13,14,15日の3日間は有名な「水かけ祭り」で、誰彼構わず水をかけていい3日間です。一年で一番暑い時期でもあるので、日中暑い中で水にかかると冷たくて気持ちがいいです。バスに乗っていても、窓を開けていたら道を歩く人に水鉄砲で水をかけられます。私も水鉄砲を用意して水かけ祭りに参戦してきました。本当に容赦なく水をかけられるので、かなり体力を消耗します。昨年国王が亡くなったため、王宮近くにあるカオサン通りでは水かけは禁止という噂でしたが、行ってみたら結局、水かけをしていました。バックパッカーが集まり、毎晩盛り上がるカオサン通りで、水かけ禁止というのは無理だったのだと思います。

 

 今月末から始まる期末試験が終われば、タマサートでの留学生活も終了します。今までの約9か月間で、沢山の人に出会い、タイの文化に溶け込み、貴重な経験を積むことが出来ました。大学での勉強はもちろんですがそれ以上に、言語も習慣も価値観も、今まで慣れていたものとは全く違う環境で生活する中で学ぶものは沢山ありました。残り1か月余りのタイ生活も悔いの無いように楽しんで帰国したいと思います。

 

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写真上: 授業のフィールドトリップでゴシック様式の仏教のお寺を見学しました。

下: 友達とカヌーに乗ったときの写真です。


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