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2024年4月【留学レポート】カーディフ大学 文学部比較文化学科4年生 N.M.

2024年05月09日

今回のレポートでは、今後カーディフ大学に来る友達からのリクエストを受け、以下のことをたっぷりお伝えできたらと思います!

  • どんな授業をとっているのか
  • 授業のスケジュール
  • 授業の課題、学期末テスト

私は現在、現代言語学部に所属しています。9月の新学期が始まる前に、Autumn Semester とSpring Semester、Dual Semesterを合わせて120 creditsを選択する必要があります。Dual Semester は通年の授業で、両方のセメスターを通して履修することで単位が貰えます。渡航前に授業リストと授業内容が載ったパンフレットが見られますが、事前にそれぞれの授業の日程がわからないので、重複したクラスがあった場合は履修を変更したりSeminarのクラスの変更を申し出たりして、日程を調節する必要があります。各Semesterの最初の二週間で履修を調整する期間がありますので、ご安心ください。以下が、私が取っている授業です。

Autumn Semester

  • Academic English (10 credits)
  • Social & Cultural Contexts of British Society (20)
  • 単位には入りませんが、留学生向けの英語のスキルアップクラスが提供されており、Speaking, Writing, Pronunciation classなどを毎週履修していました。

Spring Semester

  • Inside Philosophy (10)
  • Social Psychology (10)
  • Political Contexts of British Society (20)

Dual Semester

  • Culture, Political Protest & Dissent in the 1960s (30)
  • Managing in Multicultural Organisations (20)

最後の方にSemesterのスケジュールの写真を載せておきます。私は既に卒業論文以外に卒業に必要な単位は取っていたので、ゼミと単位交換する科目を先生と相談しつつ、自分が興味のある授業をとりました。他にもたくさん面白そうな授業があるので、ぜひ好きな授業を選んで下さい!

Inside PhilosophyとSocial Psychologyは社会人向けに開講されていた授業だったので遅い時間での受講でしたが、幅広い年齢層の方々と少人数で活発に議論が交わされるのでとても楽しかったです。Social & Cultural Contexts of British Societyや Political Contexts of British Society 、Managing in Multicultural Organisationsは北九大での授業のように多くの学生が集まって講義を受けるスタイルでした。しかし、その講義の後に10数人のSeminarがあり、学生が議論を交わす場もありました。Academic Englishはよりフランクな雰囲気で自由に自分の意見を伝えながら、友達との意見交流の中で授業が進みました。授業ごとに違う授業スタイルや内容、雰囲気を味わうことができたのも良かったです。

続いて、授業の課題についてです。

ほとんどすべての授業でクラス毎に課題が出されます。例えばInside Philosophyの「What are minds? -The Mind-Body Problem-」というテーマの授業では、資料を読んで以下の質問に答えることが課題でした。

《資料》

  • Thomas Nagel, What Does It All Mean? (1987, ch. 4)
  • René Descartes, Meditations (1988b, AT VII 25–29, 78, 80 last par., 81first par., 85 end, 86 first two pars.)
  • René Descartes and Princess Elisabeth of Bohemia, Correspondence between Descartes and Princess Elisabeth (2010–2015, 1–8)

《質問》

  1. Identify and explain in your own words the terms which are important for understanding the readings. Your explanations should reflect each author’s use of the terms. (This may mean that you need to distinguish what one author means by a given term from what another means by that same term.)
  2. What is the main thesis or conclusion* of the argument Descartes sets out in the Second Meditation at AT VII 25–29 beginning with ‘But I do not yet have a sufficient understanding of what this “I” is, . . .’ and ending with ‘. . . and in this restricted sense of the term, it is simply thinking’ (1988)?
  3. What argument* does Descartes give for the main conclusion* you identify in question 2? (a) What are the premises*? (b)How are the premises supposed to support the conclusion? (c)Are there any implicit* premises? Implicit premises are claims an author relies on but does not explicitly state. Explaining an argument often requires making implicit premises explicit.
  4. Is the argument you explained in question 3 (a) valid*? (b) sound*? Why or why not?
  5. What is the relationship between your mind and your body?
  6. Does the way we answer question 5 affect the sceptical challenge posed by the problem of other minds?

こんな風に、資料と質問が提示されており、事前に取り組んでから授業に参加します。これは日々の授業の課題ですが、私が取ったほとんどの授業では、学期末のエッセイやテスト、プレゼンテーションによって成績が評価されます。それぞれのテスト形式で鍛えられる能力は異なるため、様々なテスト形式を経験できたことはとても良かったと思います。例えばエッセイでは論理的思考力、表現力、テストでは理解力、記憶力、プレゼンテーションではコミュニケーション能力、発話力などが鍛えられたと思います。全体的に集中力と忍耐力がとても重要だと感じました。どの課題も難しかったですが、サポート環境は整っていると思います。大学のStudent intranetではテスト期間を乗り切るためのテクニカル、メンタルサポートが提供されています。教授もエッセイの書き方などの資料をボードに添付してくださいますし、言語やエッセイスタイルの面での不安を教授に相談すると親身になってサポートしてくださいます。個別チューターの先生や学生メンター、留学生の英語をサポートしてくださる先生方、一緒に授業を受けている友達など、ひとりではなく色んな人たちと乗り越えていけるので、心配しなくても大丈夫です。

留学を通して得られるものは大きいので、ぜひ留学の機会を最大限に楽しんで下さい!心から応援しています!