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2023年11月【留学レポート】ブレーマーハーフェン大学 外国語学部・英米学科 3年H.K

2023年12月08日

みなさんこんにちは。ブレーマーハーフェン大学に留学している外国語学部・英米学科 3年のH.Kです。11月は私が担当します。

11月は、振り返ると学びもプライベートも充実したひと月だったと感じています。

ドイツに来てから約1ヶ月半近く経ったのもあり、現地のお友達と遊ぶことも多くなりました。11月の上旬は特にお友達のおうちに招待されることが多く、夜ご飯を食べながら楽しく過ごす日が続きました。

11月8日は、大学の学食でドイツの郷土料理が食べられる日、とのことだったので他の留学生とともに食べました。ふかしたジャガイモ、ハム、ソーセージに、煮込まれたキャベツのプレートでした。かなり味が濃く、少ない量でお腹いっぱいになりました。後から聞いたのですが、このキャベツは寒さに強い品種とのことで、冬場に霜があたってもダメにならないそうです。濃い緑色の葉が特徴的で、はじめて見たときはキャベツだとわかりませんでした。これ以外にも、大学の学食では定期的に世界各国風の料理が提供されることが多く、現地学生・留学生問わず、食べて世界を楽しめるようになっているのは素敵だなと思います。

学びの面では、地元の企業の行っている活動を知る、ということでブレーマーハーフェン市内の企業に訪問し、お話を聞く機会が何度かありました。初回はブレーマーハーフェンでMICE(Meeting, Incentive, Conference, Event、4つの頭文字を合わせた用語で、大きな経済効果が期待できるビジネス活動のことを指します)の誘致や運営を請け負っている企業に訪問し、考え方や実績を紹介してもらいました。2回目はブレーマーハーフェンのランドマークのひとつともなっているホテルに訪問し、特に食事の面にフォーカスしてホテルのビジネスのアプローチを聞きました。授業がこうして教室の外で行われているのは新鮮で楽しいですし、何よりこうした大学の学びのために協力を惜しまない企業の姿勢も素晴らしいと感じました。これからも企業訪問ができないか交渉している、と先生がおっしゃっていたので、楽しみです。先月のレポートでも言及がありましたが、ほとんどの学生が授業を真剣に受けており、分からないところは質問する、という姿勢は企業訪問でも感じることができ、こちらが少しでも気を抜いたらおいて行かれそうな気がして毎日自分も意識高く授業を受けなくてはと感じてしまいます。授業が終わってから教授に質問をしに行く学生もいます。

中旬には日本人メンバーで1泊2日のベルリン、ポツダム旅行に行きました。ハンブルグまで電車を乗り継ぎ、そこからFlixBusという格安の高速バスでベルリンまで移動しました。ベルリン全体の印象として、2度の大戦や東西の分断を乗り越えて、過去のことを忘れないようにしつつもこうして現在を迎えていることを喜ぼう、という印象が強く、特に東西がひとつになったことはドイツの人々にとってとても大きな意味があるんだなぁ、とひしひしと感じました。また、観光客も世界各国から来ているようで、ドイツ語以外にも英語、スペイン語、中国語、日本語など様々な言語で会話が行われているのが聞こえてきました。ベルリンのカフェやレストラン、泊まったホテルなど、大半のお店ではスタッフがこちらを観光客だと認識するとはじめから英語で対応してくれることが多く、観光地としての側面を多く見ることができました。ポツダムは、ベルリンと比較すると静かで自然が豊かな街、という印象がかなり強く、約80年前に第2次世界大戦後の日本の処遇が話し合われたポツダム会議の行われたツェツィリエンホフ宮殿の周りも美しい自然に囲まれていました。戦勝国の首脳たちがここに集結していた、とは思えないくらいにベルリンとは様子が違っていてとても興味深かったです。ただ、こちらもベルリンと共通して言えるのは東西が統一された喜びが強い、というのは随所に見えており、当時捕虜の交換が行なわれていたグリーニッケ橋も、今では車が自由に行き来できるようになっていて、歴史を実際に知っている人からすると感動ものだろうというのは容易にわかりました。

また、私は日本にいた昨年の11月に模擬国連世界大会(NMUN)に参加した経験があるのですが、今年は11月にドイツ開催、と聞いていたので大会の後に会場であったエアフルトまで向かい、昨年知り合ったチリからの参加者グループと約1年ぶりの再会をしました。私自身は今回のNMUNには参加しなかったのですが、会場や会議、その時の参加者によってゴールまでの道のりやその難しさも変わってくる、そして今回は去年よりも苦戦したところがあった、というのを聞き、昨年自分はあまり苦戦せずに良い雰囲気で終わっていたというのもあって、参加した方々の頑張りを改めてすごいなと思いました。エアフルトの街並みもまた、ブレーマーハーフェンとは異なり、伝統的な建造物と新しさのある建物がうまく共存した街、という印象が強かったです。エアフルトまではICEというドイツの新幹線で向かったのですが、座席が予約で埋まっておらず、誰も座ってなければ個室でもどこでも自由に座れるというシステムだったので帰りは個室に1人で座ることができ、自由席券しか購入していませんでしたがとても快適な旅をすることができました。混み具合によっては座れないこともあるそうなので、座席予約の状況をみて購入を検討するのがおすすめです。

月末には洋上風力発電の日独シンポジウムがブレーマーハーフェン大学主催で行われ、自分含め日本の留学生組も参加できる時間帯には参加しました。大学や学部の違う教授の方々とお話しする機会があり、はじめは話しかけるのが少し怖かったですが実際お話してみると気さくで面白いメンバーで、洋上風力発電には素人の自分でもうまく馴染むことができました。また、この回をきっかけに新たなつながりも持つことができたので総じて素晴らしい時間でした。実際にドイツで電車やバスに乗っていたら、風車が稼働しているのをかなり頻繫に見かけます。地域によって発電手段の傾向や、どんな技術が強いかというのが全然違ってくる、というのは以前に聞いたことがありましたがドイツに来てからそれを実感しています。洋上風力発電でドイツが最先端に近い研究をしているというのも実際にドイツに来たら理由がよくわかる気がします。

最後にドイツの環境について、少しお話したいと思います。11月は雨が降ったりやんだりすることが多く、月末には霰や雪が降ることもありました。霰の降っていたときはたまたま外にいたのですが、突然降ってきたのでビックリしました。雪よりも大きめな氷の粒で、当たると痛いです。また、寒さは北九州と比べると圧倒的にこちらのほうが寒く、気温が氷点下まで下がる日も増えてきています。また、日照時間はこの季節はかなり短く、8:00台にようやく明るくなり、16:30頃にはもう暗くなり始め、17:00になるとほぼ真っ暗なことが多いです。寒いのは嫌ですが、明るい時間帯になるべく外に出て気分をリフレッシュさせることは特に意識して生活しています。まだ11月ではありますが、冬本番に近い寒さ対策をしてこれからさらに寒くなる季節に備えようとしているところです。11月の半ばごろから、ブレーマーハーフェンでもクリスマスマーケットの準備が始まって下旬には一部の出店がオープンしていました。お友達とおしゃべりしながらマーケットで温かいものを飲み食いするのは、暗くなるのが早くなり、寒さが厳しくなるこの季節だからこそ最高に楽しめるドイツの風物詩といえるのかもしれません。

とても長くなってしまいましたが、それだけ今月は充実していました。来月もたくさんのイベントで充実していると思いますので、お楽しみに! Tschüss! (さようなら!)

 

ドイツの郷土料理セット。お酒とよく合いそう。(昼食です)

 

ツェツィリンホフ宮殿。あいにくの雨でした。

Erfurt Cathedral(大聖堂) クリスマスマーケットの準備も進んでいました。

ICEの6人用個室。座席予約されていたら席や部屋のそばの電光掲示にその区間が表示されます。今回は自分の降りる駅からの予約が表示されていたのでぎりぎり座れました。

Cuxhavenに向かう電車の車窓から。風車は電車に乗っていればかなりの頻度で見かけます。