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2024年1月【留学レポート】ブレーマーハーフェン大学 外国語学部英米学科3年 H.K

2024年02月16日

みなさん、こんにちは。英米学科3年のH.Kです。1月のレポートは私が担当します。

日本と同じように、年末年始はドイツの大学も休暇になっています。エラスムス生の大半は自分の国に帰省して家族と年末年始を過ごす学生が多かったです。私のルームメイトも12月のクリスマスよりも前の時期には地元に帰省してしまいました。さすがに日本に帰るのはたくさんの時間とお金がかかってしまうので、考えていなかったです。せっかくまとまった時間が取れたので、この期間に私はスペインを旅行することにしました。飛行機の予約、滞在するホステルの予約、旅行用のSIMカードの予約、訪問する施設の事前予約、スペインで利用するAVE(日本でいう新幹線、ドイツでいうICEです)の予約、すべて自分でやって計画も立てました。クリスマス時期のフライトよりも大みそか、お正月近辺のフライトのほうが少し安くなっているなと飛行機を予約したときに感じました。(もちろん平常時よりは少し高いです…)やはり、キリスト教が文化に根付いているからなのか、クリスマスの重要度はヨーロッパ人にとってかなり高いみたいです。無事に全ての予約が上手くいき、年越しはスペインで迎えることができました。12月30日にハノーファー空港からバルセロナにアムステルダムを経由してフライトし、31日にガウディ建築を巡り、夜にはホステルで出会ったお友達たちと広場に向かって年を越しました。スペインでは、年越しの時に12回鳴る鐘の音に合わせて12粒のぶどうを食べる文化があるのですが、ホステル近くのスーパーにそのためのぶどうが売られていたので購入して、スペインの文化を体験してきました。広場での年越しはドローンと花火と音楽とで派手に祝うスタイルで、みんなお酒を飲んだり、お友達と喋ったり、音楽にのって踊ったりと、とにかくポジティブな雰囲気がありました。かなりの人が集まっていたので、もしかしたらスリや痴漢に巻き込まれる可能性もあるかもしれません。(自分はこの旅行中そういったトラブルはなかったですが)結局年越しのイベントの後は3:00近くまで外で過ごしていました。翌朝にはFCバルセロナの本拠地(現在工事中)のカンプ・ノウを見に行きました。残念ながら、元日はほとんどの施設が閉まっていましたが、外から見れる部分だけでもたくさん楽しめました。2日にはバルセロナからAVEで約30分のところにあるジローナまで行って大聖堂や歴史的な街並みを楽しみました。バルセロナのAVEの駅に設置されていたテレビで日本の地震の話題が取り上げられていて、被害の深刻さを実感しました。翌日にドイツに戻って4泊5日のスペイン旅行をやりきりました。

基本的に、ヨーロッパのメジャーな観光施設は入場するにはインターネットでの事前予約が必要です。ウェブサイトは英語で表示できるので予約はそこまで難しくないと思います。自分はギリギリになってしまったので中に入れたのはカサ・バトリョだけでしたが、早めに予約すればもっと色々な場所を楽しめると思います。それから、バルセロナでは多くの店員が英語で対応してくれましたがジローナではスペイン語対応の人が多かったです。いわゆるメジャーな観光地、首都のエリアだと英語でもなんとかなることが多いですがある程度その国の言葉を覚えておいたほうが旅行をより楽しめると思います。

さて、楽しい旅行も終わり、大学での学びも再開しました。…が、1月は思うような学びができませんでした。というのも、授業が再開したころにドイツ農民連盟のデモ行進、ドイツ鉄道のストライキが頻発したことで急遽オンライン授業に変更になることがしばしばありました。個人的に対面での授業のほうが集中しやすくて良いなと思っているので、少しフラストレーションが溜まっていた期間でもありました。ただ、1~2週間くらいで元の状態に戻ったので無事に対面授業が再開できました。そのときの喜びは最高でした。

日本と同様に、1月は期末のプレゼンテーション、レポート、テストに向けての準備が忙しくなる時期です。私もレポートやプレゼンに追われる日々がしばらく続いていました。ブレーマーハーフェン大学のプレゼン課題で面白いなと思ったのは、その様式がプロモーションビデオのものもある、ということです。旅行会社をグループで1つ選び、その企業がどんな実績を出しているのか、どんな旅行を提供しているのかを5分程度のビデオにしてね、という課題が与えられて、私のグループは(先生の指示で)日本の企業についてのビデオを製作することになりました。構成から演者、撮影、編集に至るまでグループでやらないといけなかったのでやりがいがありました。私は構成と演者、それから日本語の資料の翻訳を任されたので責任を持ってやりきりました。自分が映っているビデオを最後の授業でみんなで観たのは少し恥ずかしかったですが、同時に達成感も味わえました。ほかのグループもクイズ番組っぽくしたり、紙芝居風なアニメっぽくしたり、とまじめな内容にプラスしてカジュアルさ、分かりやすさが際立ったビデオが多く、これはこれで良いなと思いました。まだレポートとテストが残っていて、2月の半ばには全部終わる予定なので楽しみつつ頑張ってやり切りたいなと思います!

もうすぐでドイツでの学びも終わりそうなので、そのことについて少し共有したいと思います。私はCruise Tourism Management(通称CTM)というコースに在籍していて履修している授業はビジネス系の内容や観光業に関する学びがほとんどです。授業の中では簿記で使うような知識を要することがしばしばあり(特にビジネスの基礎的なところで)、一応日本で簿記論の授業を履修して単位もとっていたのですがそれでもついていくのが少ししんどいなと思うことが何回かありました。英語の専門用語を日本語に翻訳して、出た日本語の定義を調べて、という作業を繰り返してなんとか食らいつくことが出来ましたが、前もって簿記の知識はつけておいたほうがより学びを楽しめると思います。それから、ビジネスの理論や戦略などを学ぶ際には、必ずケーススタディがセットになっているのですが、当然ヨーロッパにいるので、ヨーロッパの企業が具体例になることが多いです。特に観光業界は日本では見かけない企業がたくさんあり、まずその企業のことをちゃんと知らないと話を理解するのは難しいです。日本にいるときにある程度ドイツ、ヨーロッパの企業についてリサーチしておくべきだったなと少し後悔しています。また、授業によっては日本でのビジネス事情(“この業界で日本でトップの企業は?”など)を聞かれることもあるので、日頃からニュースを見ておく、ある程度アンテナをたてておく、などして日本のことについても説明できるようにしておくと苦戦せずに済むかなと思います。自分の場合は、ある程度日本のビジネス、特に観光業の事情は掴んでいたつもりでしたがそれでも完全ではなかったので、定期的にインターネットで調べていました。ビジネス系の学びのために留学しようと考えている方の参考になれば嬉しいです。それから、ブレーマーハーフェン大学の場合は学部学科を問わず半年から1年のインターンシップか留学をすることがカリキュラムに組み込まれているようで、ビジネス系の授業の際にインターンでの体験をもとにプレゼンを作ったり説明をしたりする現地の学生も多くいました。すごく細かい内容の話を聞くことが出来るので聞いていて面白いですし、自分もそういった体験をしてみたいなと興味が湧きました。

最後に、ブレーマーハーフェン大学での自主学習事情をお話したいと思います。日本の大学と同様に、図書館や自習スペースが大学構内にあるので、そこで勉強することも出来るのですが、それに加えてCTM専用の部屋があります。ほかの学部にも同じような設備があるのかはわかりませんが、比較的くつろぎやすい部屋の中で学生とおしゃべりをしながら課題を進めたり、自習をしたり、時にはカードゲームで息抜きしたりできます。パスコード式の鍵がかけられているので、他の学部の人が入ってくることは(おそらく)ありません。コンセントも完備されていて、大学の中なのでWi-Fiも利用可能、飲食物を持ち込むことも出来ます。快適な自主学習の環境が整っているので、リラックスして長時間集中して作業をすることも可能です。図書館よりも利用可能な時間が長く、お金もかからないのでレポートが多いこの時期は多用しています。

レポートとテストが全て終わったら、フランスとイギリスに旅行に行って、ドイツの都市もいくつか観光して、帰国する予定です。もっとドイツに居たい気持ちもありますが、1日1日を大切に生活しようと思っています。

留学レポートを読んでいただきありがとうございます。おそらく私の担当はこれで最後になります。レポートを読んでくれた人がいること、すごく励みになりました。私のほかにも世界の様々な場所で海外での学びをしている人が多くいます。また、これから私のようにブレーマーハーフェン大学に留学する学生もいます。どうか彼ら・彼女らのことも留学レポートを読むという形で応援して頂ければ嬉しいです。それでは! Danke schön!(ありがとう!)

 

スペインの名物スイーツ、チュロス&ホットチョコレート。旅行中何回も食べるくらいハマりました。

バルセロナで新年を祝った時の様子です。

現在も建設中のサグラダファミリア。中には入れませんでしたがすごい迫力でした。

ジローナの街並み。実物はもっと美しいです。ヨーロッパに行く機会があればぜひ。

雪の日のブレーマーハーフェン大学横の広場。ついこの前まではクリスマスマーケットの出店と人で埋まっていたのがウソみたいです。

アロマキャンドルを作るワークショップをプレゼンするお友達のキャンドルづくりに参加させてもらいました。我ながら力作ですね(笑)

ドイツでも緑茶は薬局で買うことが出来ます。値段もそんなに高くないです。でも味は日本のお茶のほうが美味しいです。

近所のスーパーにて。おにぎりが売られていました。大体の日本っぽいもの、ドイツでも割と買い揃えることが出来ます。