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2024年1月【留学レポート】オックスフォード・ブルックス大学 外国語学部英米学科4年 MM

2024年02月16日

外国語学部英米学科4年のMMです。クリスマス休暇も終盤になり2学期に向けて多くの学生が実家から寮に戻り初め、静かだった寮にも賑わいが戻ってきています。前回私が担当した10月の体験レポートを読み返してみると、当時の緊張感や不安感を思い出しました。今ではフラットメイトと出かけたり、キッチンでの会話を楽しむ余裕も出てきていること、そして健康に毎日過ごせていることに感謝の気持ちと自身の成長も感じました。

さて、今回はイギリス人家族と過ごしたクリスマスについてお話ししようと思います。イギリスでクリスマスを過ごして感じたのは、イギリス人にとってのクリスマスと日本人にとってのお正月の感覚がとても似ていることです。一年の節目でありこの数日間は家族や親戚とゆったり過ごし特別な料理を食べ、イベントが終われば気持ちを切り替えてまた一年間頑張ろうという雰囲気を感じました。

私は12月23日から4日間、友達の実家に招待してもらい、イングランドの左端のOkehamptonという所に行ってきました。この地域にはDartmoor National parkという国立公園があり、その中には、羊や野生のポニーがいたり、小川が流れていたり、ストーンヘンジと同じ時代の石も残っているような古くからの自然が残っているエリアです。スーキーという犬と毎朝1時間以上かけて丘の上まで登って帰り国立公園内を満喫しました。

友達の家には大きなクリスマスツリーの他にも家中にクリスマスの装飾があり、夜は暖炉のある部屋でクリスマス映画を見るというとてもゆったりとした時間を過ごしました。

クリスマスイヴの24日は昼から夕方にかけて近所の方が集まり、お酒を飲みながら会話を楽しみました。帰り際にはHave a lovely Christmasなどと言って帰って行く様子を見て、日本で言う「良いお年を」の感覚なのだろうなと思いました。そして、クリスマスイヴの深夜には近くの教会に行ってMidnight Massを経験してきました。パイプオルガンに合わせてクリスマスの曲を何曲か歌い、0時を回ると、Mery Christmasと言ってそれぞれにハグをするというとてもあたたかみの溢れる時間でした。

そして25日の朝、私の部屋の前に大きな靴下が掛かっており、中にはお菓子や小物のプレゼントが入っていました。イギリスでは、自分の部屋の靴下にはちょっとしたプレゼントが入っていて、メインのプレゼントはツリーの下に置くことが定番だそうです。そして全員がリビングに揃うと、プレゼント開封が始まります。この家族では、ツリーの下のプレゼントをそれぞれ順番に手渡しし、なぜそのプレゼントを選んだのかなど話をしながら一つずつ開けていくようです。ただ包装を破って開けるよりも想いが伝わって素敵だなと感じました。それぞれに5つずつほどプレゼントがあり、ご近所さんからいただいたプレゼントも合わせると大きいダイニングテーブルが埋まるほどの量でした。

クリスマス当日には午後3時頃から早めのクリスマスディナーを食べます。イギリスのクリスマスディナーの定番は、ローストターキー、ローストポテト、芽キャベツ、Pigs in blankets(小さいソーセージをベーコンで巻いたもの)をグレービーソースと頂くそうです。そして、もうひとつイギリスのクリスマスに欠かせないのが、クラッカーです。それぞれの席の間にクラッカーが用意されており、隣同士で一斉に引っ張ることで、中心の中身がついてきた方がラッキーという運試しのようなゲームです。クラッカーの中には紙の冠となぞなぞが書かれた紙が入っています。なぞなぞを楽しみ、全員で紙の冠を被ったところでやっとディナーが始まります。デザートの定番はミンスパイ(スパイスとドライフルーツの入ったパイ)とクリスマスプディング(ドライフルーツとお酒が入ったずっしりしたケーキ)だそうですが、この家族はどちらもあまり好きじゃないそうで、この家族のおばあちゃんから伝わるオレンジテイストのムースのようなクリスマスプディングを頂きました。

26日は通常Boxing Dayと言って、日本で言う初売りのようなビッグセールが開催されるのですが、それと同時にクリスマス休暇最終日でもあるので、私たちは家でゆっくりと過ごしました。

以上、イギリスでのクリスマス前後の雰囲気についてお話ししましたが、普段大学の寮で過ごしている私にとっては、久しぶりに家族の暖かさを感じることができ、クリスマスといえど日本のお正月のような特別感もあり、何より本場のクリスマスを体験できたことは留学生活の中でも特別な思い出になりました。今回実家に招待してくれた友達は今年日本に留学に来るので、来年の年末年始は私の祖父母の家で一緒に過ごしおせちを食べる予定です。留学生活も残り4ヶ月残っていますが、それでも留学生活のハイライトは、素敵な友達、友達の家族、その他にもたくさんの人たちに出会えたことになると思っています。