2025年6月 ブレーマーハーフェン大学 経済学部経済学科 T.H.
2025年07月29日
こんにちは、ブレーマーハーフェン大学に留学中のK・Tです。今回のレポートでは主に授業の内容とテストの形式についてお話ししたいと思います。
夏学期に私が受講した授業は、Event Management, Project Management, Tour Operating, Pricing & Yield, Change Management, German A2.1 の6つです。
「Event Management / Project Management」
この授業は二つで一つの単位になります。授業内容は、イベント(プロジェクト)を実際に企画し、それを実行するにはどのようなプロセスが必要か、どんなツールを使ったらより効率的か、またその中で直面する課題をどう解決するかなどをチームメンバーで協力しながら見つけだし、実際にイベントを実行するといったものです。
単位については、イベント後に提出するレポートで成績が決まります。
「Tour Operating / Pricing & Yield」
こちらの授業も二つで一つの単位がもらえます。Tour Operating では、主にツアーオペレーション(旅行商品の企画・手配業務)の基本を学びます。具体的には、座席数や在庫の管理といったリスク対応、ホテルや交通機関などの取引先との関係構築、予約システムの仕組み、そして顧客対応の流れなどです。これらを通じて、ツアーオペレーターがどのような役割を果たし、どのような課題に直面しているのかを理解するといった内容です。
Pricing & Yield では、価格戦略を考え、評価するための基本的な考え方、手法、フレームワークを学びます。価格決定のプロセスや、さまざまな価格設定手法について理解を深め、観光業に特有の価格設定(収益管理・イールドマネジメント)についても学びます。少し数学的な内容も含まれるので難しく感じることもありますが、授業の進度自体はそこまで早くないので経済学の基礎知識がない方や、数学が苦手な方でも頑張ればついていくことができる範囲だと思います。
この二つの授業は学期末の筆記試験で成績が決まります。それぞれ50%の割合で、問題数自体は多くありませんが、一つ一つ記述で説明をしないといけないので少しハードルは高いです。
「Change Management」
この授業は本来WBL(経営学科)の授業なのですが、留学生は興味があれば他の学科の授業も受講できるため、授業内容が面白そうだったこの授業を受講しました。
この授業では、会社の中や外の環境に関わる変化を、計画通りに実行し、目的を達成するための計画・組織・調整・管理のプロセスについて学びます。また、変化に伴う混乱や影響をいかに少なくできるかを考え、最も現実的な策は何かを考えます。
私はタイの留学生とペアを組み、FRoSTAというドイツの冷凍食品会社と提携したプロジェクトを行いました。具体的には、FRoSTAの人事部門にAIを導入して、採用活動の効率化や、他部署とのコミュニケーションをスムーズに行う方法を考えるといったものです。この会社に適したAIは何かを考え、さらにそれを導入する際の課題や、どのようにしてこの変化を社員に受け入れてもらうか、といったことをプレゼンテーションで発表しました。この授業は正直かなりハイレベルで、今思うとITM(観光学科)に所属している自分がぽんっといってこなせるような内容ではなかったと思います。それでも、わからないことだらけの中チームメンバーに支えられながらなんとか最後までやりきることができ、単位も修得することができたのでよかったです。ちなみに、成績評価の方法は学期中3回あるプレゼンテーションの各評価を平均したものになります。
以上が今学期受講した授業の内容になります。今後1年留学を検討されている方の参考になれば幸いです。最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回のレポートでお会いしましょう。
写真① 留学当初からお世話になっている、ブレーマーハーフェン在住の日本人ご夫婦のお家で晩御飯をごちそうになった時の写真です。ブレーマーハーフェンやドイツのことにとても精通していらっしゃるので、毎回とても参考になるお話を聞かせていただいています。
写真②ドイツの食についてご紹介したいと思います。一枚目は、ケーゼシュペッツレと言ってドイツ南部発祥の伝統的なチーズパスタです。パスタと言っても、日本でよく口にするような麺状のものとは異なり、シュペッツレという短くてもっちりとした歯ごたえのあるパスタが使われています。
二枚目は、ドイツといえばのソーセージとシュニッツェルです。ドイツは地域ごとに特徴的なソーセージがあり、例えば、ニュルンベルク発祥のハーブの効いた小ぶりのソーセージ「ニュルンベルガーヴルスト」や、バイエルン州発祥の皮をむいて甘めのマスタードと一緒に食べる「ヴァイスブルスト」といったものがあります。また、シュニッツェルはお肉を平たくたたいて揚げたもので、カツレツによく似ていますが、お肉の種類は豚、牛、鶏どれも使われます。
三枚目は、メットブローチェンという、生の豚ひき肉がのっているパンです。ドイツではシュヴァイネメットという厳しい衛生基準をクリアした豚ひき肉を生で食べることができます。私は最初パン屋さんで食べたとき、生のひき肉だとは気づかずに注文したのですが、食べてみると、確かにひき肉の味は感じますが塩がきいていて、玉ねぎと一緒に食べるととてもおいしくて、好きになりました。パン屋だけでなくスーパーにも売っているので、もしみかけたらぜひ試してみてほしいです。ちなみに私はもう何度も食べていますがお腹を壊したことは一度もありません。