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【留学レポート】 同済大学 M.G 2017年6月

2017年06月01日

皆さんこんにちは。法学部政策科学科4年のM.Gです。最初で最後の留学レポートは、これまでの留学生活で感じた事をいくつか書きたいと思います。

 

2月末に中国に来て、人の対応や秩序など日本との違いに本当に驚きました。「もし日本なら」、というフレーズを口にすると息すらできなくなるほどで、自分に基準はなく、ここは外国なのだと心に決め、中国での日々が流れ始めました。

 

午前中のみ大学の授業があり、クラスはA班からG班に分かれています。自分は、欧米やアフリカの方が流暢に中国語を話すF班の底辺でもがいています。休学や休職をして学びに来ている人や、漢字圏ではない人と一緒に授業を受けることは、大きな刺激になっています。学生活動は、学校の野球部に参加し、メモ帳片手に中国の学生から中国語を習い、交流を深めています。中国の学生は本当に元気で、練習に向かうときは、中学校時代の体育の授業に向かう気分です。ルームメイトがイタリア人ということもあり、ヨーロッパの人に囲まれるという初めての経験もできました。東に浮かぶ島国から来た自分にとって、国境を簡単に行き来できる大陸の人と接することは、外国に対する捉え方を変化させてくれました。同済大学には、千何百人の留学生が在籍しており、僕のルームメイトは、英語で建築を学んでいます。中国語ではなく、他の専門分野を学びに来ている留学生も多いです。

大陸で活動する中で、中国史のおびただしさ、街角の熱気、夜空紅い上海と荒涼な農村との差など自分の眼で見て、肌で感じる事ができました。秩序を失ったと思われる中にも独自の秩序を保っている気がしたり、議論も最高のレクリエーションなのだと感じたりと、何気ない時に気づくことが多々ありますが、なぜか決って一人でいるときの方が新たな発見が多いです。

 

この写真は、先日出かけた時に撮ったものです。盛んなクラクションが鳴る中、この風景を眺めているとき、ふと慣れてしまっている自分に気がつきました。限りある時間の中で、ある意味慣れてはダメで、常に新鮮なものを求めて飽きないように動かなければと感じています。硬座(席のみの寝台列車)で移動したのですが、夜がなかなか腰を上げてくれず、とても長く感じました。今では寮のベッドに体が沈んでいくだけで、極楽に浸っています。夜の暗さを知って、昼の明るさがわかるように、留学で得られた新たな視点で今までとは異なる捉え方をしていきたいです。

 

最後になりますが、すべては言葉であり、その言葉があるからその意味を味わえるのだと思います。自分は、日本で生まれ、日本語が基になっている以上、日本語が母国語であるという日本人の特権を、更に意識していきたいです。国境を超えるのが益々容易になる時代において、今回留学できた事に感謝しております。お世話になった方々本当に有難うございます。もう少し成長して、来月帰国します。

 

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